2016年8月13日土曜日

現代文と作者について

 ちがう、そいつじゃない。その横だ。そう、そのくせ毛のメガネの隣、赤毛のノッポのボンクラ顔、見えただろう、まるで自分の無能をひけらかすかのような見事に無邪気な笑い顔だ。母親がかわいがりついでにひっぱたきたくなるのも納得できる。やつこそ哀れなロナルド・ウィーズリー、通称ロン。なんてひどいニックネームだ。おそらく神様がロナルドごときに6回もキーボードを叩くのを無駄な労力だと考え、彼の気持ちなど顧みずに我々全員にロンと呼ぶよう導いたのであろう。あぁ、哀れなロニー坊や、彼の向かいに座り、その退屈な質問にやさしく笑顔で答える美しく聡明なハーマイオニー嬢は、なんとアルファベット8文字である。そういえばこの前図書館に行ったとき、禁断図書のコーナーで神様のインタビュー記事を見つけたのだが、我らの偉大な創造主は「ハーマイオニーは私よ」などとおっしゃっていた。僕は偉大な神様に気に入られた彼女をとてもうらやましく思うと同時に、神様でさえ自分に対する無根拠な過大評価をお持ちだということが分かり、深く安心したのを覚えている。お、どうやらメガネとハーマイオニーはすごく仲が良さそうにみえる。ロナルドは、、まぁクッションみたいなものだな。優しい神様はメガネとハーマイオニーの間にロナルドを置くことによって、二人がいかに優秀か、またお似合いであるかを異世界の神のご覧に入れようとしたのかもしれない。おいロナルド、お願いだから鼻水をすすってくれ、見てるこっちまでつらくなってくる。え、僕かい?僕には名前がまだないみたいなんだ。ひょっとしたらあるのかもしれないが、ハッフルパフの三年生というだけで、名前のほうはまだ明かされていないのだよ。そんなこというが君なんてどこの寮に属しているのかさえわからないじゃないか。一体夜はどこで寝ているんだ?寂しかったら僕の寮に来たらいい、きっと神様はお気づきにならないから。