彼女の名前はとど。いつからだろう。こう呼ばれ始めたのは。
きっかけは大したことではなかった。
「2文字ってかわいいよね」
この言葉から始まった。
「じゃああだ名でもつけようか」
「かわいいのがいい」
僕はこの言葉を無視した。
「じゃあとどにしよう」
これが次第に広まった。
外見は完全にトドそのものだ。
ぶつかったら、人生の終わり。
世界の終わりだ。
曙なみのフォルムを持ち、とどのような愛らしさを持つ。
なんていうギャップだ。
素晴らしすぎる。
最初は嫌だと言っていたとどという愛称も次第に気に入り始めた。
とどの時点でフォルム以外の原型はとどめていないが
今はこう呼ばれている。
「とどぴー」
名はアカネ。誰だよ。
生徒からもとどぴーと呼ばれる日を僕は楽しみにしている。
＊あかねは2人いるよ気を付けてね。
きたむらかずや
