2017年3月20日月曜日

にんげんばんざい


こんにちは、清水です。
僕は、横浜駅から走って一時間くらいのところに住んでいます。また、僕の家は大金持ちでも貧乏でもない、中くらいの家庭なので、横浜駅までは電車で来ています。
電車での喜びは、本です。本を読みたくて、ここへ来るような感じです。最近、「このままではダメ人間になる。よし、本を読むのは電車の中、あるいは電車を待っている時間だけにしよう。」と、自分の中で決意したので、電車が楽しみで楽しみで仕方ありません。移動したい。とにかく長距離の移動がしたい。そんなことを考えて過ごしております。
今、武者小路実篤の「愛と死」を読んでいます。面白いです。書いている今も読みたくて仕方がないのですが、ここは電車の中ではないので我慢します。「愛と死」。短い本なのです。小指の厚さもないくらいです。けれど、なかなか進まない。あぁ、遠くへ行きたい。「愛と死」の意味をはやく知りたい。誰か死ぬのかな。知っている人、内容ばらしてきたら、ここからつまみ出すからな、マジで家燃やすからな。ちなみに武者小路実篤の「人間万歳」という作品、日本史、国語の文学史で頻出らしいので覚えておくように。それも僕はまだ読んでいないので、口には出さないように。
ということで今朝、僕がここへ来る時、もちろん電車で来るのですが、祝日ということもあってか、なかなか人が多く座ることはできず、車内は賑わっておりました。負けじと実篤を懐から取り出し、意気揚々と読み始める自分なのですが、やはり、まわりがうるさいとなかなか集中できないもので。あれは5歳くらいの、いや、3歳くらいの男性でしょうか。とにかくその男、電車が走り出したとたん騒ぎ出したかと思うと、その父親と思われる男性に向かい、
「僕も、おさるさんになりたーーい!!」
なんて叫ぶものだから、実篤の美しい日本語を読んでいる自分の耳は、ピクリと反応してしまって、気持ちの悪い気分に襲われるどころか、集中力も途切れ、話も全然入ってこないのです。
僕も、おさるさんになりたい。
僕も?
いやいや、車内には猿などいなかったはず。
日本語、及び、古文を学んでいる諸君、「助詞」って大切。